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【W杯2010】アルゼンチンvsドイツ<準々決勝> [サッカー]

4-0でドイツ勝利。
この試合、ある意味今大会を象徴している試合だったように思う。

ポイントというかオイラの感想は、5点。
ザーッと、あげさせてもらうと、

①乱暴に括ってしまえば、この試合は、擬似バルセロナvs擬似インテルだったように思う。
そして、チームの完成度というか狙ったところが、擬似バルセロナであるアルゼンチンの完成度より擬似インテルであるドイツの完成度の方が高かったということであると思う。
大会のトレンドがディフェンシブであり、そのディフェンシブを、ただの引きこもりで終わらせないインテルのようなカウンターを繰り出せるドイツが勝ったのだな、ということ。

②逆に、アルゼンチンは擬似バルセロナとはいったもののやはり違う部分はあり、コンセプトとして「メッシとその仲間達」だったことが、そこからもう一歩抜け出せなかったことが敗因かもしれない。
メッシをおとりに使おうというくらいのチャレンジが、困れば困るほどなかったように見えたのは気のせいだっただろうか。
テベスの頑張りは感動的ではあったが、チーム全体がメッシに上手く供給できなかった時に打開していく気力が少なかったように思う。
そこが抜け出せなかった部分だろうなと思う。
試合を重ねるにつれて(たとえそうでないにしても)「怖いのはメッシだけ」になっていってしまったのかも。。。


③それでも、やっぱメッシは特別な選手だな、という印象だった。
何が特別かというと、彼の“間”は非常に狭い。何が言いたいかというとマークしていても、していなくても彼には十分なスペースがあるのと一緒という事だ。ボールを渡さないようにするか、トラップする瞬間に身体を当ててないとダメなくらいに見える。。。
スゴイなと。。。

④それと、ブラジルもそうだったが、欧州と比べると総じて精神的に淡白だなぁという印象を持った。
分かりやすく慌てるし、気落ちしている。
これは、何だろうなという感じだ。
下手に知りすぎているのかもしれない。ちょっと、もったいないし、残念な感じがする。諦めて心が切れて4失点くらうなら、リスクを取ってイチかバチかの死にもの狂いでいって同点・逆転を狙う。結果として4失点のほうが、いいように思うのだけれど。。。

⑤最後に、試合自体を観ていて、「ハンドボールみたいだ!」と感じた試合であったという事をあげておこうと思う。
先日も書いたサッカーマガジンでの西部謙司さんの連載では、「EURO08に続いてスペインが成功を収め、スペインやバルセロナのようにプレーするチームが増えていくとすると、まずサッカーはハンドボールに近付いていくと予想できる」と書かれている。
この試合では、くしくもその一端が見えたのかもしれない。
そして、結果としては、インテルのようなチームが勝った(=スペイン、バルサ的なチームの成功とはならなかった)。
ハンドボール化の流れが早まるか、遅れるかでいえば、遅れる方向の結果になった訳であるが、オイラ自身には、もうひとつの違う想いを感じていた。
それは、「ワールドカップは、今後サッカーのトレンドを作っていかないのかもしれない」ということである。
サッカーの戦術や戦略は、より高度になってしまっているのだと思う。
攻撃サッカーは、08EUROのスペインや09バルサで一度ピークを迎えた。そして、その攻撃サッカーは戦術や選手の質も含め、より高度な完成度があってこそ成り立っていたと思う。それを破るインテルの可能性を、さらに上回る攻撃をチームとして存在させるのは、代表に可能か?と思うからだ。
つまり、もうサッカーのトレンドを作るのは、多くの時間を使って完成度を求められるクラブチームにしかなくて、W杯はトレンドとは違う“誇り”みたいなものを懸ける場所でしかないではないだろうか?
代表のサッカーとクラブのサッカーは、同じ線の延長線上に存在しているのではなく、完全に分かれた線を歩みだしているのが分かった試合だったように思うのだ。
だから、将来のサッカーはどういう風になっていくのか?この先10年くらい色々揺れていくのかもしれない。
(もしかしたら“個”の能力に依存していく時代が来たりして・・・。その場合、今大会のアルゼンチンが先駆けだったりして(笑))


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